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健康と生きていく為のATPとミトコンドリア
身体はATPがなければ生きていけない
身体が生きていく為にはエネルギーが必要になります。
このエネルギーと呼ばれているものの正体が「ATP(アデノシン三リン酸)」と呼ばれる小さな分子です。つまり「ATP=エネルギー」だと覚えておいてください。
そして、この「ATP」を作ってくれているのが細胞内の1つ1つに含まれるミトコンドリアです。
ミトコンドリアがATPを作ってくれる
細胞内のミトコンドリアが「ATP=エネルギー」を作ってくれているおかげで身体は動き、脳は働き、今このブログを読むこともできているという事なんです。
- ここでわかったことは「ATP=エネルギー」。
- 「ATP」を作るにはミトコンドリアが必要ということ。
ATPが作られるから元気に生きていける
これまでの話しでわかったかと思いますが、ATP(エネルギー)があるから身体を動かしたり、健康を維持したり体温を維持したりすることができています。
身体はATPがなければ生きていけない
つまり、逆を言うなればATPが不足すると、筋肉や神経や臓器にも影響がでる事で、心疾患、肝疾患、腎疾患、糖尿病などのあらゆる所に影響が出てしまいます。
最終的には、ATPがなければ人はエネルギーが無いので生きていくことができなくなってしまうという事になります。
ATPを作るにはミトコンドリアが必要
そして、ATP(エネルギー)を作るためにはミトコンドリアが必要という事。ミトコンドリアは一言でいえば「エネルギーを作る発電所」の役割を担っています。
そう、生き物が生きていく為のエネルギー(ATP)は、95%がミトコンドリアから供給されていると言えば重要性がわかるかと思います。
ATPにはミトコンドリアと酸素が必要
ミトコンドリアがATPを作るには、「酸素」がある事が条件になります。
酸素が必要と書きましたが、なくてもATPは作れない事もありません。
が!ミトコンドリアを使わずしてATPを作るので少量のATPしか作れません。つまり、エネルギー不足に陥りやすいと言ったデメリットがついてきます。
ATPを作るための酸素以外に必要な材料
ミトコンドリアがATPを作る材料は酸素、糖質、脂質がメイン
「酸素」以外にも必要な材料は「糖質、脂質、タンパク質」です。
エネルギーを作るとなれば食べ物と昔から言われているように、人間の体に必要な3大栄養素から出来上がっています。
この中でエネルギーとして使いやすいのは「糖質と脂質」です。タンパク質もエネルギーにはなるんですが、身体の構成成分として成り立っているのでエネルギーとしては少し使いにくく、あまり期待できません。
- ミトコンドリアが「ATP=エネルギー」を作るには酸素が必要であり、糖質or脂質がエネルギー源の材料として効率がいいということ。
ミトコンドリアが減ってしまうと身体は大変なことに
これまでの話でATP(エネルギー)が生きるための力、命の源と言っても過言ではない重要さについて書いてきました。そして、そのATPを生産しているのはミトコンドリアであり、ミトコンドリアがいなければたくさんのエネルギーを作り出すことは出来ません。
そんなミトコンドリアが身体に生息する量は人によって個人差があります。そして、必ず身体にたくさんいると言うわけではありません。
ミトコンドリアは身体の中に必要量だけが残され、必要分しか働きを行わないと言う事は頭に入れておいてください。
ミトコンドリアが減ってしまう事のデメリット
ミトコンドリアは身体に多ければいい作用をもたらしてくれますが、少なければ「ATP(エネルギー)」が不足するという事につながって、それなりのダメージがでてきます。
- 身体が生きていくためのエネルギーが不足しやすくなる
- 疲労感、脱力感
- 免疫力の低下
- 精神の不安定(イライラ、抑うつ)
- 体脂肪をエネルギーとして使いにくくなる
- 活性酸素の増加
これらの症状はミトコンドリア病とも言い「ミトコンドリア脳症」「ミトコンドリア脳筋症」とも呼ばれるんですが、エネルギーを多く必要とする脳や筋肉などに特に症状が出やすいことからそう呼ばれています。ただ、体のどの部分で症状があらわれるかはそれぞれ違います。
ミトコンドリアは必要だけど同時に活性酸素もうまれる
ミトコンドリアは身体に必要な機能でありながら、同時にATP(エネルギー)を生み出す過程で、ミトコンドリア自身のDNAを傷つけ、細胞を傷つける活性酸素を発生させてしまいます。
それもミトコンドリアが細胞内に大量に増えて、一生懸命仕事をすればするほど活性酸素の量も増えます。
さらには年齢とともにミトコンドリアから発生する活性酸素は増えていき、疾患や老化を促進させてしまうので、抗酸化力の強い栄養素を含む食べ物を取り入れながら対策も必要になります。
- 活性酸素の全てが悪ではなく、免疫機能としての役割も持ってるが、過剰に増える事で身体にとって悪さをする物質に変わることが問題です。
ただ、言い換えれば活性酸素が増えすぎることを抑えるにもエネルギーが必要となるので、ミトコンドリアが減少すれば活性酸素を抑える力が足りなく増加しやすくなる傾向にもつながってしまいます。
詳しくはこちらの記事に書いています。
ミトコンドリア機能低下で体脂肪のエネルギーが使えない
ミトコンドリアの働きは健康についてももちろんの事ですが、ダイエットにも深く関わってくる要素を持っています。それは脂質の代謝に大きく関係していて「脂肪からエネルギーを作り出す」といった働きを持っています。
糖質と脂質は細胞内でエネルギー源となり活躍してくれているんですが、中でも脂質はミトコンドリアでしかエネルギーにならないと言う事です。
つまりダイエットにもミトコンドリアが必要
そうなると、脂質を代謝するためのミトコンドリア機能が低下してしまうと脂肪は燃えにくく、体脂肪からエネルギーとして使えないという事になるのでダイエットもできなくなるどころかエネルギー不足になり身体はつらい症状がでやすくなってしまいす。
つまり、ミトコンドリアが活発に働いていれば脂肪が燃焼されやすいというメカニズムですね。
ミトコンドリアが減少しないために
もちろんですが、ミトコンドリアにも減る要因はあります。
- ミトコンドリアの減少
- 年齢とともに加齢による減少(質の低下)
- 普段あまり動かない事でも減少
- 喫煙はミトコンドリアに必要な酸素の供給を妨げる
- タンパク質不足による酵素不足から減少
- 腸内環境の乱れによる減少
日々気を付けていくだけでも10年後の自分自身には大きな差がでるのでは?と思います。
が!年齢とともにと言われるとどうしようもない。
この中でも加齢による減少は正直、誰にも止めれない事実です。ただ、最近では加齢でミトコンドリアの数が減少しているのではなくミトコンドリアの質が低下しているとの説もあります。
ミトコンドリアに身体に必要だと覚えさせる
ミトコンドリアは厄介なことに「身体に必要ないな」と思われてしまうと活動量が減ってしまいます。なぜ、そう思ってしまうのか?
- 食べすぎや栄養過多
- 活動量の低下(運動不足)
そう!食べすぎや栄養が身体中に行きわたり足りすぎていると、ミトコンドリアの出番がなく必要ないと認識して動かなくなるので、腹8分目程度に抑えてあげることが大事になります。
そして、普段からあまり動かない事や運動をしない事でも、ミトコンドリア自身が活動しなくても大丈夫だと判断されなまけ癖がついてしまいます。
ミトコンドリアが活動してくれないと、身体に必要な「ATP(エネルギー)」が少なくなり、やる気もでなくなるどころか、体調を崩しだし大きな疾患のもとが出来てしまうので注意が必要です。
ミトコンドリアを増やすために
ミトコンドリアが多く存在する場所は「筋肉、心臓、脳」の細胞です。
この中で自分自身で効果的に増やしやすい細胞としては筋肉です。
有酸素運動と無酸素運動(筋トレ)でミトコンドリアを増やす
筋肉と一つくくりにしてしまえば簡単なんですが、筋肉にも大まかにわけてみると3つの筋肉があります。
- 白筋(瞬発筋)
- 赤筋(持久筋)
- ピンク筋(中間筋)
この中でミトコンドリアが多く存在するのは持久筋肉の「赤筋」です。つまり、持久力の筋肉を鍛えればいいという事になるんですが、いくつかの注意点があります。
- ミトコンドリアがエネルギーを生みだすためには酸素が必要
- ミトコンドリアのエサとなるのは乳酸
ミトコンドリアのエサとなる乳酸を作るには無酸素運動、つまり筋トレです。筋トレをする事で乳酸がたまって、その乳酸をミトコンドリアが使い、ミトコンドリアの量が増えたり活性化エネルギーを作ると言う事です。
さらに、有酸素運動をする事によって酸素を効率よく運べば、ミトコンドリアもエネルギーを作り出しやすくなると言う事です。
ミトコンドリアの働きを助ける食べ物
ミトコンドリア自体は食事からとることはできません。
けど、ミトコンドリアの働きを助けてくれる栄養素はあるので、過剰摂取しない程度に積極的にとっていく事が大切になります。
- タウリン…イカ、タコ、貝類など
- ビタミンB群…豚肉、魚、野菜、果物、卵、乳製品など
- 鉄分…レバー、赤身の肉、魚、貝類、ほうれん草など
まとめ
身体が生きていく為には「ATP」が必要であり、ミトコンドリアがそのATPを作ってくれていることについて触れてきました。
いかに「ATP」と「ミトコンドリア」が重要になってくるのか?健康かつ元気に生きていく為にはミトコンドリアを増やし活性化させる事が最も重要になってきます。
- 筋トレをする
- 適度な有酸素運動をする
- 栄養素をしっかりと取り入れる
その為に必要なことは生きている以上、努力をする事が必要になってきます。そして、その努力をしていたことが努力ではなく当たり前の日常の一部となるようにしていく事が大事でしょう。