この記事の内容をザックリと読むと
あまり口にする事も少ないジビエ料理なんですが、野生鳥獣に含まれた栄養価はとても優れたものが多くなっていて、機会があれば是非取り入れたい食材となっています。
栄養価が高くヘルシー
もちろん、食用として育てられた牛や豚や鳥にもそれぞれに違った栄養価があるんですが、それ以上に栄養価が高いとされているのが野生で育ったならではの鳥獣達です。
天然の自然のものを食べて走り回る事で、引き締まった筋肉、いわゆるタンパク質に余分な脂質が少ないものが多くカロリーも少ないものが多いんです。
個々の特徴を持った栄養
さらに!それぞれの野生鳥獣の特性としてコラーゲンが多く含まれていたり、動物性の酸化しやすい油としての飽和脂肪酸よりも、体脂肪になりにくい青魚などに多く含まれる不飽和脂肪酸が多く含まれたりと、鳥獣達の個々の特性が大きくでています。
一部の鳥獣達しか書きとめてないんですが、見ていきたいと思います(/・ω・)/
- 続きを読むをCKICKで下にビョーンとのびて目次が出てきます♪
馬肉
馬肉は、全国で食用とされるわけではなく、食べてはいけない国や民族があると言われています。
食用として育てられた馬や、生で食べる馬刺しやユッケなどの部位によっては高値で売られたりもしています。
栄養価も高く、鉄分や、カルシウム、ペプチド、グリコーゲンなどが多く含まれていて、他のジビエと比べるとアレルギーを起こしにくい食肉で安全な食肉と言われています。
馬肉の特徴
馬肉の栄養価
馬肉は、牛や豚や鳥肉に比べて、高タンパク、低脂肪、低コレステロール、牛肉の約1/3と低カロリーで、タンパク質はアミノ酸が約20種類と多く含まれています。
それだけでなく、ビタミンA、ビタミンB1やB12、ビタミンE、ヘム鉄やカルシウム、グリコーゲン、ペプチドなどが多く含まれ、現代の人の身体にはいい事ばかりのお肉なんです。
馬肉の脂肪は体脂肪になりにくい
馬肉は動物性の酸化しやすい飽和脂肪酸が少なく、魚類に多く含まれる必須脂肪酸の不飽和脂肪酸が多く含まれ、不飽和脂肪酸の含有率の方が高いので、約25℃以下で溶け出します。
つまり、人間の体温より低いので体内に蓄積されにくくなってます。
- ちょっとした雑談
- 他の食肉の融点は、牛は約45℃、豚は40℃、鳥は30℃
馬肉は高カルシウム
馬肉は、1日の摂取量には遠く及ばないんですが、牛や豚や鳥肉に比べてカルシウムが2~3倍も多く含まれています。
馬肉は高鉄分、ヘム鉄を含む
馬肉の鉄分には「ヘモグロビン」や「ミオグロビン」といった「ヘム鉄」を含んでいて、人間の身体に吸収されやすく貧血や冷え性の予防効果があるとされています。
鉄分は豚肉の約4倍、鶏肉の約10倍、ほうれん草やひじき、牛レバーよりも多く含まれています。
グリコーゲンを豊富に含む
馬肉は、牛肉の3倍以上のグリコーゲンを含んでいて、即効性のエネルギー源として疲労回復効果もあり、うま味成分を引き立てる役目を持っています。
- グリコーゲンとは
- グリコーゲンを摂取後すぐにブドウ糖となり筋肉や肝臓に蓄えられて、エネルギー源として働いたり血糖値を維持する役割を持っています
ペプチドが豊富
馬肉の赤身部分のタンパク質には、ペプチドといった成分が豊富に含まれています。
このペプチドには色んな作用をもっていると言われています。
- ペプチドの効果
- 保温効果
- 疲労回復効果
- 脂肪の燃焼効果
- 肌の弾力や再生のためのコラーゲンの生成をサポート
- 肝機能の代謝力を上げて毒消しの効果
- 高血圧の改善として血管を拡げて血圧を下げたり血圧を上昇させるホルモンを抑制
活性酸素を取り除くカルノシンが豊富
「カルノシン」は高い抗酸化力を持っていて、活性酸素の発生を抑える働きやラジカルによる酸化的ストレスから保護する役目を持っている鶏むね肉に多く含む「イミダゾールペプチド」の一種です。
たんぱく質の糖化を防いでシミやしわなどを予防したり、運動能力を向上させる効果や疲労回復作用などがあると言われています。
馬の筋肉に多く存在しています。
イノシシ肉(猪肉)
猪肉は、縄文時代からよく食べられていた食材で「牡丹肉」とも呼ばれていて、代表的な料理として「牡丹鍋」があります。
山鯨(やまくじら)とも呼ばれることもあって、獣肉食を避けた名残からけがれ意識と現実の辻褄合わせのため言い換えられたのではと言われています。
猪肉は脂のりがよく肉質もやわらかいのが特徴なんですが、特有の匂いがあって苦手とされがちな事も多く、ちゃんとした血抜き処理と調理をする事でおいしく食べれます。
猪肉の特徴
イノシシの栄養価
イノシシと豚の見た目は似ていたりもするんですが、実はイノシシの肉は豚肉と比べても、豚肉よりも栄養価は高くなっています。
カロリー、脂質、たんぱく質はさほど変わらないんですが、ビタミンB群を多く含んでいて、中でもビタミンB12は豚肉に比べて約3倍、鉄分は約4倍と多く含まれています。
コラーゲンたっぷり
イノシシの肉は白身と赤身がはっきりと分かれていて、この脂肪の質が良く、美肌にいいとされているコラーゲンが多く含まれています。
さらにコラーゲンの材料になるといわれている必須アミノ酸の一種「スレオニン」も多く含まれています。
オメガ3を含み動物性脂質は少ない
イノシシの肉はオメガ3脂肪酸(EPA、DHA)を牛肉の2倍以上含んでいて、動物性脂質の飽和脂肪酸は牛肉の半分以下しか含んでいません。
つまり、血液をサラサラにして、動脈硬化、中性脂肪、悪玉コレステロールを増やす元は抑えられると言う事です。
ロース肉にはカルノシンを多く含む
「カルノシン」は高い抗酸化力を持っていて、活性酸素の発生を抑える働きやラジカルによる酸化的ストレスから保護する役目を持っている鶏むね肉に多く含む「イミダゾールペプチド」の一種です。
たんぱく質の糖化を防いでシミやしわなどを予防したり、運動能力を向上させる効果や疲労回復作用などがあると言われています。
イノシシの肉の中でも、ロース肉にはアミノ酸の含有量が他の部位よりも一番多いとされ、ロースにはモモ肉の約1.2倍ほど含まれていると言われています。
ロース肉にはアンセリンを多く含む
アンセリンの一番の特徴として尿酸の分解をスムーズにし、コントロールしてくれる働きがあり、他にも抗酸化作用や運動能力を向上させる効果があります。
これが、イノシシのロースには、牛モモ肉の約30倍、豚ロースの約3倍含まれています。
鹿肉
鹿肉は、昔から「もみじ(紅葉)」という別名で呼ばれていて「もみじ鍋」として料理されていました。
何故「もみじ」と呼ぶのか?肉食を禁止されていた僧侶などが隠語としてそう呼んでいたからです。
臭みも少なく、近年、栄養価の良さから注目されて人気がでてきました。
鹿肉の特徴
高タンパク、低脂肪
鹿肉は牛や豚に比べてみても高タンパク、低脂肪、低カロリーでありながら、高鉄分を含んでいて理想的な肉とされています。
高鉄分、ヘム鉄含む
鹿の鉄分には「ヘモグロビン」や「ミオグロビン」といった「ヘム鉄」を含んでいて、人間の身体に吸収されやすく貧血や冷え性の予防効果があるとされています。
オメガ3&オメガ6の必須脂肪酸を含む
お肉では珍しい オメガ3脂肪酸(EPA、DHA、α-リノレン酸)、オメガ6(リノール酸・γ-リノレン酸・アラキドン酸)の必須脂肪酸も含んでいます。
アセチルカルニチンを含む
鹿肉にはアミノ酸の一種「アセチルカルニチン」が多く含まれていて、脳機能向上やストレス軽減、疲労回復などの効果があるとされています。これが牛肉の約2倍含まれています。
コエンザイムQ10を多く含む
近年では、抗酸化作用の強い「コエンザイムQ10」も、牛肉や豚肉の約2倍以上も多く含まれることがわかってきたとされています。
ロース肉にはカルノシンを多く含む
「カルノシン」は高い抗酸化力を持っていて、活性酸素の発生を抑える働きやラジカルによる酸化的ストレスから保護する役目を持っている鶏むね肉に多く含む「イミダゾールペプチド」の一種です。
たんぱく質の糖化を防いでシミやしわなどを予防したり、運動能力を向上させる効果や疲労回復作用などがあると言われています。
鹿の肉の中でも、ロース肉にはアミノ酸の含有量が他の部位よりも一番多いとされ、ロースにはモモ肉の約1.2倍ほど含まれていると言われています。
ロース肉にはアンセリンを多く含む
アンセリンの一番の特徴として尿酸の分解をスムーズにし、コントロールしてくれる働きがあり、他にも抗酸化作用や運動能力を向上させる効果があります。
これが、鹿のロースには、牛モモ肉の約120倍、豚ロースの約12倍含まれています。
カンガルー肉
カンガルー肉は、オーストラリアでは「ルー」と呼ぶ事から日本でも「ルーミート」と呼ばれています。
赤身肉の中でも非常に柔らかく、味にクセがないのが特徴で、高タンパクでありながら超低脂肪、低コレステロール、高鉄分となっていて、アスリートやダイエットしている方に特に人気なヘルシーなお肉となっています。
オーストラリアは世界の中でも厳しいとされた基準の、食肉の衛生管理がされているので、残留農薬やホルモン、抗生物質などが含まれていなく、カンガルー肉は世界で最も安全な体にやさしい健康食肉と言われています。
カンガルー肉の特徴
共役リノール酸を多く含む
共役リノール酸(CLA)には、脂肪を分解させる体脂肪燃焼効果と脂肪の蓄積を抑える効果、筋肉増強効果があり、糖尿病や発がん性を抑える効果がある事で注目されてサプリメントにもなっています。
ルーミートに含まれる共役リノール酸は、牛肉の約6倍、豚肉の約1.4倍含まれています。
超低脂肪、低コレストロール、高タンパク
カンガルー肉に含まれた脂肪含有量は、約1~2%しかなく、その脂肪の約40%は体に良いとされる不飽和脂肪酸(オメガ3、オメガ6の必須脂肪酸)で構成されています。
その脂質は、鳥のもも肉と比べると約1/16、豚バラと比べると約1/36とかなりの低脂肪になります。
タンパク質も牛や豚、鳥と比較しても含有量は多くなっています。
鴨肉
鴨肉は、日本で昔から好んで食べられてきた食肉のひとつです。
鴨と言っても食用として利用されるのは、アヒル、マガモ、合鴨の3種類になります。
この中で一番流通しているのは、アヒルと野生のマガモの交配種の「合鴨」です。
冬限定に狩猟が解禁される時には、野生のマガモもありますが、「肉や卵や羽毛などを利用するために飼育した鳥」や「人間の生活に役立てるために品種改良して飼育してる鳥」としてのアヒルがほとんどです。
鴨肉は、女性にとってうれしい栄養成分が豊富に含まれ「鴨を食べると若返る」と言われてます。
鴨肉の特徴
鴨の栄養価
鴨肉はビタミンB1、B2や鉄分の中でもヘム鉄、コラーゲンが多く含まれています。
「カモがネギを背負ってくる」ということわざで、鴨鍋にネギを入れると臭みがとれて美味しくなるだけでなく、ネギの「アリシン」がビタミンB1の吸収を助ける事からも相性がよいとされています。
ビタミンB1、B2によって糖質や脂質を分解して、エネルギーとして転換させる時に補酵素としてその作用を補う役目を持っていて、肌荒れやニキビ、口内炎、疲労感がでやすい人には特におすすめです。
鴨肉の脂肪は体内に蓄積されにくい
脂が多く感じられるんですが、意外にもコレステロールが少なめで、体内でDHAに変換される不飽和脂肪酸の「α-リノレン酸」の割合が高くなっています。
さらに鴨肉の脂質には特徴的な事があります。
鴨肉の脂の溶ける温度としての脂肪の融点は、不飽和脂肪酸の含有率が高いので、約25℃以下で溶け出します。
つまり、人間の体温より低いので体内に蓄積されにくくなってます。
- ちょっとした雑談
- 他の食肉の融点は、牛は約45℃、豚は40℃、鳥は30℃
コラーゲンが豊富
コラーゲンは細胞同士を結合するタンパク質の一部であり、弾力性のある肌を作るだけでなく髪や爪にも必要な成分とされています。
鴨肉の皮の部分に一番コラーゲンが多いとされてるんですが、鶏肉に比べて約1.5倍多く、牛肉に比べて約3倍含まれています。
ヘム鉄を含む
鴨肉の鉄分には「ヘモグロビン」や「ミオグロビン」といった「ヘム鉄」を含んでいて、人間の身体に吸収されやすく貧血や冷え性の予防効果があるとされています。
鴨肉には鶏肉に比べて約4~6倍含まれています。
ワニ肉
日本ではそんなに流通してるわけではないので、食べる機会は少ないんですが、ワニ肉はオーストラリアでは食用とされていて世界では高級食材とされています。
見た目のグロテスクさとはウラハラにコラーゲンたっぷりのヘルシーなお肉とされていて、臭みもなく鶏のささみ肉の脂ののった触感と調理もしやすいとされているようです。
ワニ肉の特徴
ワニ肉の栄養価
ワニ肉は、牛や豚や鳥肉に比べて、高タンパク、低脂肪、低カロリーでありながら、ビタミンB6、B12や不飽和脂肪酸(DHA、EPA)を多く含み、上質で吸収率抜群のコラーゲンが多く含まれています。
吸収率のよいコラーゲンが豊富
コラーゲンは細胞同士を結合するタンパク質の一部であり、弾力性のある肌を作るだけでなく髪や爪にも必要な成分とされています。
ワニ肉は中でも、上質な吸収率が抜群のコラーゲンだと言われています。
高タンパク、低脂肪、低カロリー
カンガルー肉や鹿肉と同様に、高タンパク、低脂肪、低カロリーで、アスリートやダイエットには最高の食材となっています。
まとめ
この他にもジビエと言われている料理はたくさんあるんですが、一部だけ取り上げてみました。
最初は正直、あまり食べたいと思う事もなく、そんなにお店やスーパーに並んでるわけではないので手にする事もなければ、馴染みがない食べ物という感覚でした。
かなり前の事でジビエともしらない頃だったので、意識もしてなくあまり覚えてないんですが、カンガルーの肉、ルーミートのステーキや合鴨のロースなどは、何かで食べたことはあるんですが、「もう嫌!」という間隔もなく、普通の牛肉や鶏肉の触感とかわらなかった気はします。
馴染みのない食べ物は敬遠されがちなんですけど、栄養素も豊富なので一度食べてみてからきめても遅くはないとは思います(^-^)
最近では、街中でも食べれるお店が増えてきたりと食する事も出来るようになってきたので、野生鳥獣ならではの栄養価からジビエ料理として、もっと身近になればと思います。
ジビエ料理は「国産ジビエ認証制度」ができて安全面や衛生面でも心配のないものとなりました。詳しくは別記事に書いています(^O^)