この記事の内容をザックリと読むと
髪の毛1本1本は何から出来ているか知っていますか??水分や脂質、その他栄養素の他に約70~80%はタンパク質で出来上がっています。
髪が何から出来ているかを知ることで、髪の悩みの改善につながっていくかと思います。大きく影響を与えるものとして「ツヤ、パサつき、クセ毛、抜け毛」などに関係しています。
ちょっと化学的なので読みにくい部分もあるんですが、なんとなくで見ていって下さい。
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髪の主成分はほぼケラチンで出来ている
髪の毛の1本1本は何からできているか知っていますか??
- 健康な髪の状態
- 約80~90%がケラチン(タンパク質)
- 約10%が水分
- 約5%が脂質(CMC|細胞膜複合体)
- 約5%が他の栄養素(メラニン、リン、ケイ素など)
もちろん個人差はあるんですが、健康な髪はこのような割合で、髪の1本1本が構成されています。上記を見てもらうとわかるように、ケラチン(タンパク質)がほとんどの割合を占めていて、髪の質を左右している存在となってるんです。
髪の構造
髪の毛は外側から、キューティクル(毛小皮)、コルテックス(毛皮質)、そしてメデュラ(毛髓質)の3層から構成されています。
ケラチンタンパク質は、髪のキューティクル、コルテックス、CMCに存在しています。
メデュラについては解明されていないため詳しい事はまだわかっていません。
これらの約80%~90%を占めているケラチンタンパク質は手触り、ツヤ、ハリ、コシ、クセ毛などなど色んな事への影響に関与しているものです。
ケラチンは何物?
ケラチンは、「シスチン」といった成分を含んだ、硫黄を含む18種類のアミノ酸から成り立ったタンパク質の総称で「ケラチンタンパク質」と呼びます。
もう少し細かく言うと、酸とアルカリの両方の性質を持ったアミノ酸が70個以上つながったもので、一つでも「シスチン」を含んでいるものです。
髪の毛の主成分として君臨していますが、髪だけでなく「爪」「皮膚(主に表皮)」などの角質層を作っていて細胞骨格を構成しています。
- 髪や爪の燃える臭い
- 髪や爪が燃えた時の臭いは、シスチンが分解される事で硫黄を含む含硫アミノ酸の、硫黄が燃えていることで発生する臭いです。
ケラチンタンパク質の特徴
ケラチンタンパク質は通常のタンパク質とは違って、水に溶けにくく腐敗しにくい性質を持っています。
タンパク質の中でも強度があるので紫外線や衝撃に強く、弾力にも優れていて、外部の刺激から体を守る働きを持ち、色んな化学薬品に対しての抵抗力を持っています。
つまり、強くて丈夫な髪の毛は、簡単には損傷を受けにくいという事になります。
ケラチンタンパク質は何から出来ている?
ケラチンは何から出来ているのかを知ることで、髪を元気にする事ができます。ケラチンはタンパク質だということは食事からのタンパク質摂取がまず重要になるんですが、ここがポイントで、タンパク質は髪だけにいくわけでないんです。
筋肉に運ばれたり、身体の弱ったところを修復してくれたりと髪にはその後から回ってきます。これがどのくらいの量と割合かといわれると、学者ではないのでわかりませんが、食事からのタンパク質が少ないと髪には十分に届かないということです。
ケラチンタンパク質を構成しているアミノ酸
タンパク質を構成しているアミノ酸は20種類あるんですが、髪の主成分となっているタンパク質の一種のケラチンは18種類のアミノ酸と水分が結合してできています。
タンパク質を食事などから摂取して、体内で分解されアミノ酸となったものが再合成することで作られます。
- ①シスチン②グルタミン酸③ロイシン④アルギニン⑤セリン⑥アスパラギン酸⑦スレオニン⑧プロリン⑨グリシン⑩バリン⑪アラニン⑫フェニルアラニン⑬イソロイシン⑭チロシン⑮リジン⑯ヒスチジン⑰メチオニン⑱トリプトファン
ケラチンはこれらのアミノ酸の組合せ(アミノ酸組成)によって構成されているのでどれか一つでも不足すると弱ってしまいます。気を付けないといけないことは必須アミノ酸は食事からとらないといけないので日々の食生活が重要になってきます。
ケラチンタンパク質が少なくなるとパサつきやすい
髪のケラチンタンパク質が足りなかったり、損傷したりすると水分の保持力が弱くなるので、水分量が減ってパサつきやすくなってしまいます。
髪そしての水分量が10%以下になると乾燥毛状態になってパサつきやすくなりツヤがでにくくなります。乾燥状態になると水分を吸収しやすくなるんですが、逆に放出もしやすくなってしまいます。
ケラチンに含まれた重要なシスチンとは?
ケラチンタンパク質の中でも重要な役割を持っているのは、イオウを含む含硫アミノ酸として最も多く含まれているシスチンとされています。ケラチンタンパク質には他のタンパク質にはほとんど存在しないシスチンが約15~18%含まれています。
髪のケラチンの構成やケラチン繊維を結びつける役割を持っています。つまり、シスチンが不足すると、髪の質が悪くなったり、抜け毛や薄毛の原因になるほど大きな影響を与えています。他にも爪や、美白効果、老化防止、免疫アップと言った効果もあります。
そしてこのシスチンは、必須アミノ酸の一つであるメチオニンから合成することができます。
- 注意
- シスチンは基本的に体内で合成できるので、あまり不足することはないんですが、アルコールやタバコ、目を酷使している場合は、メチオニンやシステインが消費されシスチンが不足しがちにるので注意が必要です。
メチオニンは過度の食事制限や不摂生をしない限り、バランス良く食事をしていれば普通に摂取できる量なので、そこまでの心配はいりません。タンパク質の料理には多く含まれるので大豆製品、牛乳、卵、肉、魚などの食事をすると良いです。
ケラチンタンパク質には2種類に分かれている
毛髪の約70~80%がタンパク質でできています。
さらに毛髪に含まれるタンパク質の中の約90%が「ケラチンタンパク質」で出来ています。残りの約10%はケラチンと違った構造のタンパク質で出来ていて「非ケラチンタンパク質」と呼びます。この2つのタンパク質にはシスチンが含まれているか含まれていないかが違います。
- 「ケラチンタンパク質」シスチンを含む
- 「非ケラチンタンパク質」シスチンを含まない
シスチン結合はパーマや縮毛矯正にも利用される
シスチンはシステインといったアミノ酸の一種から合成されています。このシステインが2つ結合、ジスルフィド結合(S‐S結合)によって結合したアミノ酸です。そして、結合したシスチンからもシステインを作ることができます。
このシスチンは科学的な反応を受けると切断されやすく、切断してももう一度結合する事のできる結合になっています。美容のパーマや縮毛矯正などはこの科学的性質を利用して形を再結合させています。
さらに、システインは非必須アミノ酸で体内で合成されるんですが、必須アミノ酸の一つであるメチオニンから合成する事も出来ます。
まとめ
少し難しい複雑なところもあるんですが、複雑な詳細は簡略化して書いていきました。
ケラチンタンパク質は髪の主成分であるという事。そして他のタンパク質とは違いシスチンを含んでいる事。
髪の70%~80%も含むケラチンタンパク質は、髪の質や手触り、ツヤ、ハリ、コシ、クセ毛などに深く関わっているということだけは覚えておいて下さい。そして、髮は損傷度が大きいほど水分の保持力が弱くなるので、水分量が減ってパサつきやすくなってしまいます。
しっかりタンパク質もとって、アルコールやタバコは控えめにして目も休めて、髪は大事にしていきましょう(^-^)